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尿道下裂の手術(1回目)

尿道下裂の手術を行いました。前日に入院して、翌日のお昼から手術でした。
オペは13時~19時までかかり、6時間の長丁場で何かあったのかと心配しましたが、執刀医は「予定通り」と話していました。
もしもの場合に備えて、オペ中は親が待合室に待機しておく必要があり、もうひとりの子を妻の実家に預け、15時まで妻が、それ以降は私が付き添いました。

「重度の尿道下裂」と診断されたため、オペは2回に分けて行うことになり、今回はその1回目でした。
(画像は慶応医学部泌尿器科学教室からお借りしました)



オペ後はさすがにぐったりとしていてすぐに眠りましたが、翌日からが大変です。
「マーメイド」と言って、5日間ほど下半身をベッドに固定され、身動きが取れなくなります。
そうしないと、傷口が開いて治りが遅くなるからです。

成育医療センターに入院したのですが、いくつか驚いた点がありました。
  • まず、病室は年齢に関係ないこと。1歳児なので分別なく泣いてしまうのですが、同室には小学生の子供もいて、もう少し年齢で合わせてもよいのではないかと思いました。
  • 20時の消灯後は、暗闇の中で「パパ、ママ」と泣き続ける子供もいます。うちの子供も私の姿が見えなくなると激しく泣き出し、眠るまで帰れませんでした。子供が泣くとスタッフの方(常勤の保育士さんもいますが、看護師さんかもしれません)が寄り添ってフォローされていましたが、それでも限界はあり、早く退院させてあげたいと思いました。
  • あと、食事に揚げ物が出て、おやつでドーナツやジュースが出ました。家では菓子類は一切与えておらず、おやつは与えずに回収し、揚げ物は衣を外して与えたりしていましたが、両親ともにいない時には担当の看護師さん任せになるので関与できません。病院から戻った後、しばらく従来の食事を受け付けなくなり困りました。
    また、看護師さんによってはかなり雑な与え方をされる人もいるようです。看護師さんも大変お忙しいので、ここも仕方がないことなのかもしれません。ただ、まだ言葉が話せない子を持つ親としては、自分たちがいない時に子供がどういう扱いをされているのか、非常に心配ではありました。
  • 両親は24時間いつでも自由に面会ができること、WiFi設備があること、コンビニが近くにあることは助かりました。

下半身の固定が外れた後は、傷口の直り具合を見ながら尿管を外し、概ね1週間で退院です。
入院前はかなり元気に歩いていたのですが、僅か5日間の絶対安静で立つ歩くの動作ができなくなり、元通りになるまで1週間ほどかかりました。

退院後は、シャワーのみ(浴槽NG)、1日4回を目安に塗り薬を患部(陰茎周辺)に塗布、就寝前に飲み薬の生活が続きます。薬はいずれも抗生物質です。
退院直後は陰部が大きく腫れ、出血もありかなり痛々しいですが、数日すると腫れも少しずつ落ち着いてきて、出血も止まります。痛々しさは残るものの、陰部は大人の男性っぽくなります。

1週間後に経過観察の通院があり、以後は傷の治りを見ながらのフォローと、2回目の手術(概ね半年後)に備えた通院が続きます。

子宮内胎児発育不全

双子ということもあり、お腹の子供の発育は通常のケースよりも遅れていました。
しかし、2人の発育スピードに徐々に差がついて行きました。
第1子は成長が遅いながらも着実に大きくなっているのに対し、第2子は成長が思わしくない状態で、ちゃんと育ってくれているのかも疑問でした。

「疑問」と書いたのは、胎児の身長計測は医師の目分量になり正確な値が計測できないためです。
成長幅が小さいと「なぜか前回よりも小さくなっている」ということが数字上は起こり得ます。その数字を見て、妻と一喜一憂したものでした。

子宮内胎児発育不全(IUGR)というキーワードで調べて、第2子の「頭と身体のバランス」を注視し始めたのもこの頃です。
IUGRには、「対称型」と「非対称型」の2種類があります。
頭の成長も身体の成長も均一な「対称型」は、遺伝子疾患や胎児奇形が疑われ予後不良が多く、頭の成長が早く身体が追い付いていない「非対称型」であれば栄養不足によるもので予後は良好であるケースが多いそうです。

第1子の身体は小さいながら頭部はすくすくと育っていたので多胎妊娠によるもので心配はないと思いましたが、第2子は頭部の成長も思わしくないように見えました。
大学病院では検診の度に相談しても「様子を見ましょう」と言われてばかりで、不安は募るばかりです。
たまりかねた妻が近所のクリニックに出掛けて診てもらったところ、「第2子は諦めた方がよい」と言われてしまいます。

しかし、結論から書くと、第2子は小さいながらも無事に生まれ、現段階(1年以上経過)で発育上の問題は起きていません。(正規出産の子たちと比べると小柄ではありますが)
結果論ですが、大学病院の「様子を見ましょう」は正しかったことになります。
大学病院でも判断ができず、クリニックの医師(専門医)でも間違うことがある難しい症例とも言えます。

親として子供の発育を信じながら、同時に最悪の状況に陥った時に受け入れる準備をするという難しい対応を迫られます。
しかし、同じ思いや、もっとつらい思いをしている人もいることを忘れないでください。

双子妊娠

妻が双子を妊娠しました。初産です。

通常の出産は産科の診療所(クリニック)で診てもらいますが、双子は「ハイリスク妊娠」に分類されるため、大学病院のお世話になることになりました。
幸い、妻の実家近くの大学病院に空きがあり、受け入れてもらうことができました。

当時は「大学病院の方が、もしもの時に安心だ」ぐらいの感覚でしたが、今になって考えると、しっかりとした設備と専門医がいる大学病院を選んでよかったと思います。

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妻が双子を妊娠し、様々な経験をしてきました。
第2子が、以下の状況に直面しました。

  • 切迫早産
  • 超低出生体重児
  • 性分化疾患
  • 髄膜炎
  • 腸閉塞
  • NICUでの長期入院
いずれも初めての経験で右も左もわからず、病院も満足のいく答えをくれない中で、私自身が自分なりに調べたり、経験したことをまとめています。

私も妻が不安ばかり口にする中、答えを求めて深夜までいろんなサイトを調べたことがあります。
経験者のブログに勇気付けられたこともありながら、我が子のケースに当てはまる情報がなかなかなかったことも事実です。

このブログが、同じような悩みを抱えた人の助けに少しでもなればと思い、記事を書くことにしました。

先に申し上げておくと、当記事執筆時点で子供が生まれてから1年以上が経っています。
最初の半年は先述の事情もあって不安ばかりでしたが、今は何の問題もなく健康に育っていますので、その点は心配なさらないでください。

(むしろ、元気過ぎて困っているぐらいです)